やはり、ウルトラマンも捨てがたい。
ウルトラシリーズって何がすごいかって大人になってから見ると、ただひたすら泣けたり、考えさせられたり、社会への痛烈な批判が込められていたりして、
今じゃ作れない
のだ。
きっと。
なかでも『ウルトラマン』23話「故郷は地球」に登場するジャミラは私の初トラウマ星人なのだ。
溶岩のような肌に、真っ赤な口、叫び声のような声。
ウルトラマンかるたでうっかり「ジャミラ」を引いた日にゃ、「ひゃっ」とか叫んだもんである。
で。
記事を書くため昨夜もう一度「故郷は地球」を見てみた。
初めて知る方もおられるだろうから私の情熱のママ記載したネタバレストーリー流れ、を下に書かせていただくと、
ウルトラマン 23話 「故郷は地球」
棲星怪獣 ジャミラ
脚本 佐々木守
監修 円谷英二
プロデューサー 末安昌美
舞台は東京で国際平和会議が東京で行われる年。
空や海で事故 →
国際平和会議に参加する代表などが襲われる →
パリ本部からも関係者(ムッシュアラン)が東京に派遣されてくる →
見えないロケットが登場する(飛行機雲は見えちゃうけどwww)これが代表を襲っていることが判明 →
電波探知機でさがす →
高速回転しているために見えないことを発見 →
イデ隊員がロケット探知機作成を模索 →
イデ隊員の発明?で見えないロケット可視化に成功、ついに撃墜 →
ムッシュアランはジャミラの正体を知っていた →
ジャミラはアメリカ・ソ連宇宙競争、ある国で打ち上げられた有人衛星の宇宙飛行士であったことが判明
その国はそれを隠蔽 →
衛星は水も空気もない星に漂着 →
ジャミラは生き残るために姿を変え、生き延びる →
ジャミラは衛星をロケットに変えて地球に到着 →
ジャミラのことを知ったイデ隊員は彼への攻撃を激しく後悔 →
パリ本部ではジャミラを人間ではなく宇宙怪獣として倒すことを決定 →
残酷な決定にイデ隊員悩む →
再び暴れるジャミラ →
避難する人々(国際平和会議場のそば、めちゃ田舎、逃げる人々皆めちゃ昭和)→
なぜか子供が一人自宅にいる鳩を助け出すためジャミラのそばに走る
(ジャミラがそばにいるのにハトを抱えて「かわいい」とか言ってる大物) →
それを助け出すハヤタ隊員、追うイデ隊員
イデ隊員名言「ジャミラ、てめえ、人間らしい心はなくなっちまったのかよ」 →
その声に燃え盛る集落をじっと見つめるジャミラ(ここの演出がとにかくニクイ。爆涙)
火に強いジャミラを倒すため、水攻めを考え人口降雨弾を落とす →
すこし効き目あり →
ウルトラマンジャミラに水噴射 →
国際会議場の入り口に掲げられた各国国旗を踏み倒しつつ、泥だまりで苦しみ息絶えてしまうジャミラ
(はい、ここ、トラウマ発生個所) →
ジャミラは土に還る →
科学特捜隊によって建てた墓碑には「人類の夢と科学の発展のために没した戦士の魂ここに眠る」 →
イデ隊員、その墓碑を見つめながら、「犠牲者はいつもこうだ、文句だけは美しいけれど」逆光のアングルで細かな表情は見えない(ここ、泣きポイント、試験に出るからマーカー要)
なかなか墓標の前から動かないイデ隊員を皆が呼ぶ。その背景にジャミラの苦しむ声が入る。(ああ)
あああああ、一つ一つの演出がニクイ、脚本がいいよ、全盛期だよ、円谷プロ。
さて、この作品、実は今の日本に対する強烈な強烈なメッセージを持っていると思う。
安倍政権のもと、自衛隊が危険区域に派遣され、「自衛」の名のもとに戦いをする日はそう遠くない気がします。この政権を選んでしまったわれら国民はそれをよく考えないと。
そして、敵国に捕虜として日本人がとらえられてしまうことが頻発すると推察されます。
その時に、「政治的判断によりそのことを隠ぺい、のちに助かったその日本人は、救助せずに隠ぺいを図った日本政府に対し、反旗を翻す」なんてことがないよう願ってしまう。
あれ、このストーリーなんかにそっくりじゃね?
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