そう思ったこのニュース。
KADOKAWAが小説発売中止 編集者が原稿を無断改変
産経新聞 12月24日(木)22時51分配信 より
「出版大手のKADOKAWAは、25日に発売する予定だった新作小説『からくり同心 景 黒い好敵手』の発売を中止すると24日、発表した。
同社によると、作家の谷津矢車(やつ・やぐるま)さん(29)から「原稿の改変が行われているのではないか」との指摘を受け編集部で調査したところ、担当編集者が無断で原稿を変えていたことが判明した。あわせて、8月に刊行された同シリーズ第1作『からくり同心 景』にも、改変があったため、初版1万部を回収して絶版にするという」
引用終了
作家の谷津さん自身もブログでつづっておられましたが、編集者さんって結構「作品をよくするため」の助言も多いというし、作家の林真理子さんも以前エッセーで「原稿が手直しで(赤線を引かれて)真っ赤に」なんてことを書かれていたように思う(まだ新人の頃のお話かもしれない)。
ゆえに、このニュースを最初聞いたとき
「え?よくあることなんじゃないの?」
って思ってしまった。
実際、KADOKAWAの編集担当の方も同じ感覚だったんじゃないかなぁ。
嫌味でもなんでもなく、本気で「俺がよくしてやった」って感じで。
ですが。
作家さんのブログを拝見すると、それこそ作品自体が変わってしまうような変革だったのですね。
本当に「もっと早く発覚していれば」
としか言いようがありません。
いまは出版の形態が変わり、「作家」さんと「出版社」の出したいもの、の意向が合わないとき、作家さんは別の道が開けました。
それは「ネット」を使って自費出版
もしくは、「小説家になろう」などの小説投稿サイトに登場させ、ビックアクセスを稼ぐことです。
これをもって
「ほら、売れるでしょ?」
という出版社との交渉材料を得たわけです。
「売れるわけないだろ」という相手に戦いを挑む武器を手に入れたわけです。
実際、「小説家になろう」には、こりゃ、プロだろうよまったく。ってな作品もかなりあります。
紙の媒体はまだまだなくならないだろうと思いますが、同人誌文化が根付いているいまの状況にネットが結びつくと、正直出版社自体がどうなるか読めません。
この谷津さんが今後出版社からどんな扱いを受けていくのか、見守りたいと思います。
若い才能がつぶされることがありませんように。
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